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グランベリ

不自由な身体を補助するロボット 推定市場規模1.3兆円

  従来、身体の機能障害により歩行困難となった場合、車椅子等が移動に使われてきた。古くは、戦傷で障害を負った軍人や入院患者のために、一部の病院で用いられた。1915年開催のサンフランシスコ万国博覧会では、電動式の車椅子が使われたとの記録がある。
 近年、脳神経科学、運動生理学、ロボット工学、再生医療などの、さまざまな学術領域を融合複合させたサイバニクス技術の進展により、新しいタイプの身体補助装置が開発されている。 
 これらの技術により身体の不自由な方をアシストしたり、いつもより大きな力を出したり、さらに脳・神経系への運動学習を促すことの実現が期待されている。 
 医療の分野で活躍するロボットについては介護・見守り、手術などの活用領域も含め、アスタミューゼの独自調査によると2020年に世界の市場規模は約1.3兆円になると予測している。

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不自由な身体を補助するロボット
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未来への変化の兆し

自分の身体障害を補う
 四肢マヒや筋力低下などが原因で歩行困難な人にとって車椅子は貴重な移動手段だが、現在車椅子で移動できる範囲は限られているのが実態である。こうした不便を解決するため自律歩行を支援するパワーアシスト型のロボットギプスが開発されている。 

 世界初のパワーアシストスーツCYBERDYNE(サイバーダイン)社である「HAL」は筋電位を検知しパワーユニットを制御することで数kg程度の軽い荷物を持ち上げる感覚で数10kgもの重い荷物を持ち上げられる。 
 また本田技研工業の「リズム歩行アシスト」では下半身に取り付けた機器を経由しセンサー情報をコンピュータが解析し、モーターの力で歩行補助を行うため弱った筋肉でも支えなく歩けるようになる。 
 他にも世界中でパワーバリアフリーになるためのロボットスーツやマッスルスーツが実用化に向けて日々成長を遂げている。 

 こうした身体をサポートする技術は車椅子で生活する人の日常を劇的に変化させるだけでなく、通常以上のパワーを容易に出す用途での実用化が期待されており、それによって様々な場所での身体に負担が掛かる重労働・肉体労働の助けにもなると考えられている。

自分の身体障害を補う
介護負担の軽減
 少子高齢化老老介護が進む現代において、介護市場における労働力不足は大きな懸念点となっている。ベッドの移動などで要介護者を抱き上げるといった重労働をどのように軽減するのか、こうした課題の解決に向けてパワーアシスト機器は非力な人でも小さな負担で要介護者を抱きかかえて運べるようにする技術が実用化に向けて動き出している。 

 2012年、介護・リハビリのための装着型ロボットとして発表されたトヨタ自動車の「自立歩行アシスト」や本田技術研究所の「リズム歩行アシスト」は麻酔患者や虚弱高齢者を対象に装着型の歩行補助ロボットのデモを行った。 
 また介護をする側の筋力補助としては東京理科大学の「腰補助用マッスルスーツ」があり、腰に補助具を装着することで4kg程度を持ち上げる重量感で実際には30kgを持ち上げられるマッスルスーツを実現した。 

 こうした技術の実用化や導入には現時点において大きなコストが掛かるという問題がある。しかし一方で既に多くの要介護者や周囲の介護補助者の自立や補助を支える技術が生まれ、少しずつ使用できるようになってきている。 
 今後の世界的な高齢化社会の突入を見据えれば、こうした技術の普及が要介護者に自立した生活の喜びを提供し、介護を行う側の負担も軽減する社会の実現は重要なテーマと言える。

介護負担の軽減
現在集まっている公募課題

我が国ロボット産業の競争力強化に資する技術開発の在り方等に関する検討
将来の我が国ロボット産業の活性化、競争力強化に資することを目的として、技術開発課題を中心とした技術、政策、市場等の国内外動向の検討・整理を行い、ステージゲート方式やコミュニティ共創方式、2020年を目途とした大規模スポーツイベント、ロボットイベント等での実証・活用等を想定したプログラム案の在り方、有効性、実現可能性、市場創出効果、費用対効果、課題、工程表、成果最大化の具体策等を明確化します。

公開日:2014年05月21日 報酬など※:(詳細は掲載元ページを参照)  状態:close
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伝統織物手法を用いたウェアラブル回路構成法の検討
近年様々なウェアラブル情報システムの提案・構築が行われているが、機器間の配線や無線通信用電源装置の重量などのために必ずしも容易に装用できるようにはなっていない。ウェアラブル機器実用化のためには、布上に実現された電気配線上に個別機器を設置することで、衣類と一体化した機器とする必要がある。本研究では導電性・非導電性の繊維と伝統織物の技法を適用して布自身に自由に回路を織り込める技術の確立を目指す。

公開日:2008年04月01日 報酬など※:(詳細は掲載元ページを参照)  状態:close
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平成26年度「福祉用具実用化開発推進事業」に係る公募(第2回)
福祉用具の研究開発及び普及の促進に関する法律」に基づき、福祉用具の開発を行う中小企業に対して助成金を交付することにより、福祉用具の実用化開発を推進し、高齢者、心身障がい者及び介護者の生活の質を向上することを目的としている。

公開日:2014年09月16日 報酬など※:~3000万円 状態:open
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関節リウマチの治療(海外)
(原題:Patient Care in Rheumatoid Arthritis) 
The mission of Pfizer Independent Grants for Learning & Change (IGL&C) is to partner with the global healthcare community to improve patient outcomes in areas of mutual interest through support of measurable learning and change strategies.

公募主:Pfizer
公開日:2014年11月06日 報酬など※:$1,000,000 状態:open
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「高齢者のアクセシビリティおよび支援のための情報システム」 に関わる日本-フィンランドの研究者による共同研究課題
独立行政法人科学技術振興機構JST)は、「国際科学技術共同研究推進事業(戦略的国際共同研究プログラム)の一環として、フィンランド技術庁(Tekes) および フィンランドアカデミー(AF) と協力し、「高齢者のアクセシビリティおよび支援のための情報システム」に関する日本-フィンランドの共同研究支援を行うことになりました。今回、本-フィンランドの研究者による共同研究課題を募集します。

公開日:2014年09月11日 報酬など※:~1800万円 状態:open
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